Poul Kjaerholm PK-25
Poul Kjaerholm PK-25
通常価格
¥1,650,000 JPY
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¥1,650,000 JPY
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Steel’s constructive potential is not the only thing that interests me; the refraction of light on its surface is an important part of my artistic work. I consider steel a material with the same artistic merit as wood and leather.
Poul Kjaerholm
以上が有名なポール・ケアホルムの言葉であります。金属の美しさは木や革と同等の美しさがあると唱えています。まさにケアホルムの作品をみると金属の作品が多いことに気が付きます。こちらのPK-25。実は卒業製作としてケアホルムはデザインしました。その後、ケアホルムはフリッツハンセンに1年ほど就職します。えっ ていう感じですよね。もちろんすぐに辞めてしまいます。その後、たしかウェグナー(ウェグナーの事務所に勤めていた)の紹介でコル・クリステンセンとの共作がスタートします。
学生時代に最初にデザインしたこの椅子がケアホルムの理想であり、量産やビジネスを考えて簡略化されたPK-22などが産まれたと私は思います
以下、ケアホルム作品の教科書的な白い表紙の本の中の記述を記載します。
PK 25のデザインは、ケアホルムがデンマーク美術工芸デザイン学校に在学中の大学院のプロジェクトとして制作され、1952年に発表された。空間への配慮は、強調されたラインと力強い角度の構造に表れている。スチールのフォルムと編み込まれた座面は、透明感と安定感の両方を醸し出している。1952年から1956年のフリッツ・ハンセンでの初期の作品。1956年から1982年までE.コールド・クリステンセンが製造し、その後再びフリッツ・ハンセンが製造を引き継いだ。現在までに、このデザインのオリジナルは10点以下しか確認されていない。この椅子のペアがオークションに出品されるのは今回が初めてである。文献ポール・ケアホルム『ウッツォン』16ページ
これを読むと実は最初にプロダクト化したのはフリッツハンセンということがわかります。これも驚き。そしてその数が少なく数脚しかないそうです。その数脚のうちの2脚が2005年のwright20に出品され54,000ドルで落札されています。https://www.wright20.com/auctions/2005/05/modernist-20th-century/363
もちろんその後、長きに渡りケアホルムプロダクトを製造してきたクリステンセンのモノもレアです。
今回紹介するのは2000年代のフリッツハンセンのプロダクト。特筆すべき点は予備のロープが付いていること。現在、フリッツハンセンのプロダクトの管理が非常に厳しく、修理についての部材に関しても正規品を使わないと提携の修理業社は修理を行ってくれません。多くの粗悪品が世の中に存在するので、企業価値の保全を考えれば当然だと思います。その為、張り替えなどの作業がとんでもなく高額になることがあります。こちらのPK25ですが、純正のロープだけで40万以上します。ロープはとある会社から販売されているのですが、ケアホルム財団の許可を得て、わざわざデンマークから輸入されます。張り替えの工賃は15万弱とそれなりなのですが、麻紐の値段を合わせると張替えに60万弱かかります。驚きですが、本当なのです。その40万もする純正のロープが付属していることが、喜ばしい点です。10~15年で使用頻度にもよりますが、この椅子のロープは張り替えが必要になります。
他に張り替えられたペアのPK-25もあります。こちらはお問い合わせください。
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購入前に必ずお問合せください。
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写真 Simon Narita