Designer: Archizoom Associati
Manufactured by Poltronova
Year: 1967
2000年から2024年まで海外主要オークションに10回出品され平均価格は720万弱。
最高価格は3,200万。
2004年頃、私はフィンユールの椅子にはまったく興味がありませんでした。北欧家具に嫌気が差していたある日、偶然にもこのソファと出会いました。当時、フィンユール作品をデンマークではなく、NYなどのオークションで手に入れていた私は、そこでラディカルというデザイン史上で見られた活動を知りました。その研究の過程で、ますます興味が湧きました。手に入れることが彼らのことを理解する第一歩だと感じました。
イタリアのディーラーに連絡を取り、ついに見つけました。そのディーラーは、スーパースタジオのバザールというユニークなソファも持っていました。私はサファリを探していたので、このソファを即決で購入しました。驚くべきことに、そのバザールソファを購入したのは、私が一緒にコネクトオークションを立ち上げた若者だったのです。これはまさに稀有なストーリーでした。
そして、サファリが届いた。40畳以上あるリビングにぴったりはまり、サファリで寛いで眺める大涌谷の景色が今でも鮮明に思い出されます。
しかし、そのサファリとの別れが訪れました。コネクトオークションに出品することになったからです。相棒の若者もバザールを出品しました。バザールとサファリが同時に出品されるオークションは当時、まさにスーパーなイベントでした。
そして、当時大活躍をしていたグラフィックデザイナーがサファリを購入しました。その後、巡り巡ってなんと18年ぶりに私の元に帰ってきたのです。しかし、今度は売り物としてです。次はどんなオーナーの元へ行くのでしょうか？おそらく、ヴィンテージのサファリは日本には２台しか存在しないと推測できます。
なんと2022年に復刻されました！
https://www.poltronova.it/safari/
現行品ももちろん当時と同じメーカーのPoltronovaです。新品価格は日本円で700万弱！
以下
Vitra Design Museum より
Archizoom Associatiはイタリア、フィレンツェのデザインスタジオ。創設者はアンドレア・ブランツィ（建築家・デザイナー）、ジルベルト・コレッティ（建築家・デザイナー）、パオロ・デガネッロ（建築家・デザイナー）、マッシモ・モロッツィ（建築家・デザイナー）。1968年には、ダリオ・バルトリーニ（デザイナー）とルチア・バルトリーニ（デザイナー）がグループに加わった。
1966年、フィレンツェの若手建築家グループが「Archizoom（アーキズーム）」の名のもとに結成。1968年の学生・労働者抗議デモに政治的に関与したメンバーは、生活空間の構成に新しく挑発的な解決策を導入することで、伝統とブルジョワ的価値観を克服しようと努めた。同時代のポップ・アート運動に美学的な影響を受けた彼らは、皮肉と豊富な装飾を用いて機能主義に反論する、キッチュで「奇想天外」なオブジェのレパートリーをデザインした。サファリ」は、ラウンジチェアと2人掛けのコーナーソファの2つの基本ユニットを持ち、座面は立方体のボリュームから切り出され、フェイクファーが張られている。ポルトロノーヴァは、1966年にピストイアで開催された「スーパーアーキテットゥーラ」展で創業者のセルジオ・カンミッリがアーキズームを発見し、大胆にも同社にデザインを依頼した。
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写真Simon Narita
