Studio Tetrarch ""Pistillo" Valenti 1969
Studio Tetrarch ""Pistillo" Valenti 1969
Designer: Studio Tetrarch
Manufactured by Valenti
Year: 196
Studio Tetrarchが1969年にデザインした照明になります。イタリア語で雌蕊意味するPistillo。その名の通り雌蕊祭りが展開されているデザインです.ABS樹脂を使い自由なデザインが具現化できた喜びが表現されている照明だと思います。壁にかける事もテーブル置きにすることも可能なランプ。その光は退屈な夜を楽しくさせてくれること間違いなしです。
60年代イタリアでは多くの照明メーカーが競い合う様に素晴らしい照明を発表します。アンジェロ・レリを中心とするArredoluce、ジノ・サルファッティが中心となったArteluce。(こちらはフロスに買収されてしまいます。)ジョー・コロンボを要するOluce、カスティリオーニ兄弟が中心となって勢いにのったFlosやソットサスやベリーニを起用したArtemideなど、ミッドセンチュリーモダン期のイタリアの照明は素晴らしい数のプロダクトが世に送れ出されました。現在もまだまだ同じブランドから作り続けられている名品も数多くあります。
もちろんイタリアのヴィンテージ照明は世界のオークションハウスで素晴らしい評価を得ています。特にアンジェロ・レリやサルファッティのヴィンテージは照明1つに200万を超える値段が付いています。
北欧のルイスポールセん1強とはまた違うイタリアの照明へのアプローチは、デザイナーが自由におおらかにデザインに取り組んでいたと私は思います。日照時間が北欧とは違うので、明かりが灯っていない時のデザインにも重点を置いてデザインをされている様にも見えます。それはまさにオブジェの様なプロダクトだと思います。
私は照明を迷われているお客様から現行品とヴィンテージ、迷ったらどちらが良いですか?と質問を受けます。現行品は間違いなく現在の生活に合わせて機能がアップグレードされています。毎日ストレスなく使用するには現行品が良いでしょう。しかし、所有する喜びを感じたいのでしたらやはりヴィンテージ。もちろん無理なく使用できますが、中にはコードが劣化していたりして不安なものもあります。また、日本の照明販売基準のPSEの申請をヴィンテージランプはしませんので、照明器具としての性能に不備があっても販売者は責任を負いません。正しくは照明器具として販売していませんということになります。
写真 SIMON NARITA